中学校はどこへ行く

中学校の教員となって11年目。
学校の歪な部分に憤りを覚えたり、生徒に救われたり、そんなことを徒然と。
閉鎖的な学校の問題点や頑張りを知ってもらえたらなぁ、とも思っています。

部活動が教師を苦しめる?

「7時から部活やって、授業が終わったら18時まで部活やって、そこから授業準備とプリントチェックやって9時に帰る」(勤務外の拘束時間は約6時間)
なんてことは、教員をしていれば疑問を覚えるでもなく、当たり前のものとして過ごしてしまっています。
現状、3%の教員特別手当があることで残業手当がないことで、何時まで働こうが給与は変わらないにもかかわらず、です。
(ちなみに、勤務時間を3%伸ばすと、一日20分の残業となります)
私自身もそうでした。
「なぜ給与も増えないのに働くのか」
不思議ですか?
簡単なことです。
子どものために、つい働いてしまうのです。
この仕事はやってもやらなくても良い仕事が無限にあり、そして、やればやるだけ子どものためになるのです。
一般企業でも、やらなくても良いことでもやればやるだけ顧客の為になるので同じようなものなのかもしれませんね。
ただ、お金にこだわるならば、できるだけ何もしないことが効率よく稼ぐ教師ということになります。
時間外に何もせずに帰るためには、部活動も最低限にし、学級への働き掛け、授業準備や成績をつけるなども最低限にしていけばよいのです。
しかし、そのような教師は子どもからも、保護者からも、同僚からも、嫌悪されます。
子どものために働きたいと教師になった人間なのだから、当然サービス残業だろうが何だろうが尽くすべきというのが一般的な論調です。
そして、私自身も少なからずそう思ってしまっています。
でも、本当は、子どものために働く先生たちが満足できるだけの給与を与えてほしいし、正直人手も足りていないので仕事を減らすか、人を増やしてほしいのが本音です。
「子どものため」
そう考え、行動する教師ばかりであって欲しい。
けれど、それを名目に同僚同士で苦しい環境に押し込みあい、外圧を受け続けるのも間違っている気がします。
部活動はその最たるものでしょうが、国家資格化となるとおそらく教師が資格を取らされ、教員免許の更新と同じように資格の取得のために休みを割かねばならなくなるような気がします。
また、これまで学校の生活指導も影響を与えられたけれど、外部指導者が資格を得て強い権限をもちはじめると教員が持っていた生徒への抑止力が減ってしまうように思います。
この辺りはどうなっていくのでしょうね。


引用:部活指導者の国家資格検討=外部人材を積極活用へ-自民:時事ドットコム